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活動レポート

2013年7月

2013年7月30日

情報を発信する者の心得。

原発情報を扱うメディア、公共機関の不信感への表れなのか
現地の実情と違う内容で、信憑性の薄い情報をあたかも真実のように拡散されています。

一般の方は悪気があってシェアされているのではなく、不安の表れだと思いますのでその記事のシェアは個人の抽象にあたるので私の方で再シェアはいたしません。

内容は下記の通り

現在福島第一では湯気発生し、それが2000msV/hを記録した事はニュースでも報じられています。
それと北茨城市放射能(毎時7マイクロシーベルト)が観測されてと。
注水装置(梯子車のようなもの)の写真を組み合わせ
かつ出所のしっかりしない作業員から聞いたという記事を合わせこんで
「福島第一で2,3,4号機の周辺施設、敷地で核燃料が燃えている。注水をしているが間に合わず消防へ依頼したが断られた。」
と論じています。

私もこの記事を読んで、不安がありましたので早速現地の友人に連絡をとりました。

結果、「何それ、毎日行ってるのに初めて聞いたんだけど」と。。。。
肩すかしもいいところ。

まず彼の立場を説明しますと東電社員であり、福島第一に毎日入域し3交代業務を行う人間です。
核分裂反応が暴走し、冷却できていない事を否定しています。
また注水もしていないし、消防への協力依頼の事実もありません。と

彼の場合、ある意味毎日命がけですから、私達よりその現場の状況を理解して働いています。
私からも、北茨城市の毎時7マイクロシーベルトが検出されたのは工場で非破壊検査を行った際に漏れ出たもので、福島原発由来ではありません。

この事実を故意に削除して記事にされています。

ただし、湯気が出ていることは事実で2000mSv超えも事実です。
事実放射能が出ていることと、原因がいまいちはっきりしないことは大変な問題でそれに危機感を持つことは私は賛成です。
しかし事実を捻じ曲げて、必要以上にあおることは同じ情報を発信する人間として許すことは出来ません。

それは悪意なくとも、特に放射能に関する話題は人の人生を大きく左右してしまうからです。
私の講演の場に涙ながらに、「私達親子は生きていくことができるのですか?」といった沈痛な表情で訪れる方がいます。
また、検出限界値未満の作物だけを出荷している方は、福島産というくくりだけで生活がしていけないほど値下がりしていると仰いました。

どちらも放射能汚染実情がはっきりしないことと、放射線が人体に同様な影響を与えるのかがはっきりしないこと、そして補償が行き届いていない事の問題はあるものの、投げっぱなしにされた情報の被害者という側面がある事はご理解いただけると思います。

私がお伝えしたいのは情報を発信する方はその情報の影響力について考えるべきだという事です。
言い換えれば責任をもって頂きたい。

正しく情報を発信してこそ、正しい危機感を持てるのではないでしょうか?
情報を発信する立場である私も考えないといけない。

責任をもって、そしてフォローもしていかないといけないと思っています。

2013年7月29日

今回の選挙で思うこと。

今回の選挙に鑑み、私はネットを通じて原発推進派と脱原発派の考えを見させて頂いた。

私は常々、そういった原発を語る人達にもっと勉強するようにと言っている。
一つは原発とはそれで一生に終える学問に相当することを実際に働いたからこそ感じているからだ。

原子炉本体の専門家は世に多い、しかし原子力発電所全体で言わば数パーセントの構造物であり、実際は付帯設備が幾十にもあり、どれ一つとっても原子力発電所を維持していく上で欠かせないものである。

原子力の安全性を議論する場合、これは危険性への議論だがあまりにも原子炉設備について無知で語っている場合が多い。
原子力規制委員会も大きな穴をもっている。

なぜか、通産省令第62号をご存知だろうか?

これは「発電用原子力設備に関わる技術基準を定める省令」と呼ばれる物である。一読して頂きたいが、概要は国が定めた、電気事業者への規制事項である。

これに記載された項目については厳守しなければいけない。
逆に言えば、記載されない項目は事業者の自由である。

これには、基本的に放射能を有しない設備は除外されている。
また、固体状の放射性廃棄物を扱う設備も該当しない。

そしてこの省令第62号が改訂されていかない限り、新い原子力規制は生まれないのである。
この部分について、今回の選挙で触れた人間はいるだろうか?
国の機関とそれに従う事業者は何をもって、運営しているのか
議論の余地なく法令である。
その法令に追及しない政治家は明らかな勉強不足である。

一般の原子力を語る人達に私はそこまでは求めない。
なぜなら、この省令を読み解いた電力会社と経済産業省の解釈集を読まない限り現地の実態は理解できず、公開もされていないからだ。

政治家の人間達よ
猛省するべきである。
巷にはこびる情報や専門書ごときで語るなかれ
まずは省令を読み解き、改訂することを考えなければ

原子力のあり方という物は変わりはしないのだから

2013年7月28日

いち被災者としての考え。

一避難民としての考え

私と私の親類縁者は皆原発事故により避難生活をしている。
もれなくだ。
こういったケースは珍しくはない。何故ならそれほど原発立地町村という所は狭いコミュニティーにて成り立っているからだ。

そこそこ田舎といった地域ではない。
私は茨城県出身だが初めて双葉町の駅に降り立った時、正直なところは「なんて田舎に来てしまったんだ」という思いだった。

例を挙げれば夜の7時を過ぎればやっているのはコンビニと飲み屋しかないそんな町なのである。

そこで生きていく人達の多くは核家族ではない。一生懸命働いて大きな庭付きの先祖代々の土地に暮らしていた。
家を出ても近隣の町に住む。それが常識の町だった。

現在双葉、大熊町は帰還困難区域が90%を超え実質後、3年半は否応にも帰れない。しかし隣接する富岡町や浪江町といった所は帰還準備区域と帰還困難区域が入り乱れたものとなっている。

高い確率で「帰らされる」避難住民がいるという事実と
高い確率で「帰ることが出来ない」避難住民がいるという事実。

前述したように家族という単位を3親等、4親等ととらえている地域では
この区域分けによって家族が分断されてしまっている。

私の例でいえば、私が住んでいたところは線量的に低く、いわき市と変わらないが福島第一原発から6キロほどしか離れていない。
義理の両親や親戚は帰還困難区域である。
私の嫁の実家は帰ることが出来ないのである。

そんな事情を被災者は抱え、戻ることが出来ても戻らない。家族と離れたくないと思うわけである。

切ない問題ではあるが、当然補償の度合いが違う。
それもやりきれない家族間のトラブルを起こしている。

今の所、震災から5年後以降の補償の話はでていない。
将来への不安、そして人生を失ってやり直すには納得のできない補償となっている。
被災者の補償で納得がいかないのは家屋の補償だ。家屋補償をしている人の
東電からの書類を見せて頂いたが、長く住んだ家屋は減価償却され現在の価値で計算される。
その方は40年以上暮らした家が200万ほどにしかならず怒りを隠しきれないと仰っていた。

多くの被災者の方が共通仰るのは「生かされているだけ、何を希望にすればいいのか?」という事。

しみじみ私も思う。なぜ生きているのかという問いは私だけでなく、被災者の多くが一度は考えたことのある悩みのはずだ。

震災から5年後、本当の苦労が始まる
補償が打ち切られ、帰っていいよと言われる。
しかし、5年後にはほぼ全ての被災者の方が新しい土地で新しい生活を始め
その新しい生活を捨てるという選択ができないはずだ。

本当は放射能の問題だけではなく「帰れない理由」というものが出来上がっていく事で「帰れなくなる」のである。

原発事故後の町の復旧を町議会にまかせている事実。
原発事故から立ち直っていく為には国レベルでの政治の介入が必要。
しかし被災者の数の規模が国に二の足を踏ませている

感じずにはいられない。地方の人間を救うために掛けるほどの予算と労力が国の繁栄には結びつかないとの考え。

私達は精神的苦痛の補償として
5年間、一日3300円で黙らされている。
失ったものは戻らない
対価としてのお金
きっと考え方は一日の食糧費といったところでしょう。
まさに「生かされているだけ」

講演で私は原発作業員の問題だけを扱っているわけではない。
被災者の方々の沢山のケースを紹介する。
被災者ひとりひとりに向き合ってもらいたいからだ。
これは一般の方へではない。勿論東電及び国にである。
問題を問題として取り上げてもらう為には、声を揚げるしかない
新聞やメディアに載れば、おのずと目につくはず。

一般の方にはここで被災者が蔑ろのまま終われば、次に一般の方が万が一原発事故にあった時、同じ待遇に合うということを分かってほしい。

矛盾した再稼働の先に、同じ末路が待っている可能性がある。

被災者の方々を私が支援するのは、自分も被災者だからだけではない。
この不幸を日本人全てが負う可能性があるのだから、今のうちに正しい原発事故があった場合の補償のあり方を決める必要があるからだ。

原発被災者の問題は決して他人事ではない。
原子炉政策が止められない今、可能な予防策を練り上げていく必要があるのだから。

2013年7月28日

福島原発で働く現地の人達を守ること。

先日のラジオの反響を読んでみると、現地の人間が褒められると思っていたら、罵詈雑言を浴びて、やるせなくて辞めていってると思われてる。
加害者企業の一員なんだから多少の子供へのいじめや人権を無視したバッシングを受け入れろってことなんだろうか

私が辞めてまで講演していることも、結局は東電上層部と同じ考えの浅はかななものとまで言われる。

現地の社員は当然、加害企業の一員という罪悪感もあるし、あえてバッシングされる事に反論する気も当然ないし、自分達が廃炉を進められない事実への叱咤だときちんと理解している。

現地の人間達が辞めていくのは、罵詈雑言だけが原因ではない。
大きな要因としてあるのが、働いていける環境にいないということだ。

一度でも現地に足を運んだ人なら分かるが、震災前から現地は過疎化が進み
満足な商業施設や居住環境がなかった。
現在は広野町のJビレッジを拠点としているが、一度屋内退避区域となった経緯から以前から少なかった商業施設が壊滅状態になっている。

結局の所、買い物一つ出来なくても我慢してプレハブ住宅に住むか
広野町に隣接する「いわき市」より2時間近くかけて原発にかようようになる。

重要な問題は収束作業の第1ステップである高レベル放射能排出を防ぐこともできていないこと。
そしてそれ故に廃炉が30年、40年どころではなくそれ以上に長引くこと。
その間、必要な人材を確保しなければならないこと。

これだけ職業の選択の自由がある日本において、誰が原発で働きたいと思うのか?一部の勇士が集まっているようだが、彼らは続々と境遇の不遇を嘆き辞めていっている。

私が東京電力社員だけを擁護していないことは明白であるはずなのに、本当の本質的問題に気づかず、現地の支援を考えていこうとしないこの社会は大きな過ちを既に犯している。
結局は自分は知らんと、社会的に弱者となった人間達に原発事故の後処理を放棄してしまっている。

そこで生きているのは人間だという事実
怒りもすれば悲しみもする
確実に肉体的にも精神的にも壊れていく

一つの事実として当時「命をかけた」人間達がいる。
そしてうかばれず、不遇でも今も向き合っている。

私は思う。彼らがどこかで決壊したらどうなるだろう。
なまじ知識がある。いかようにも出来る。
そしてそれを表すように福島第一では不審火すら起きている。

日本が抱える最大の悪であり問題である、福島第一原発事故の収束を支える人間達が満足に働いていける居住環境、給与、作業環境を整えるのが
収束に絶対不可欠である。

東京電力もそうだが、私達も福島第一原発が収束できる可能性が現時点でかなり無理に近いことを認める時点にきているのではないか。
穴だらけな原子炉に注水していくことは、半永久的に汚染水が増えることを差し
そして、高線量の事実は漏水場所の特定や原子炉中枢部へ入ることを不可能にしている。

そして一利益企業である東京電力に全てを任せることは、その原発が収益を生み出す事がないことからも既に破綻している。
なぜならグループ全体の利益を追求することは防ぎようがないことだから。

原発事故の責任は逃れられるものではない。
しかし、責任という言葉のみで全てを任せた結果が進まぬ収束である。
はっきり言えば、東京電力だけでは「不可能」だということ。

現地の命題は「これ以上の放射能汚染を防ぎ、かつ維持していくこと」
私は福島第一原発は完全に東京電力から切り離すべきだと提言する。
国の直接管理下とし、そこで働く人間達を言わば「原発収束専門公務員」として扱い、給与や居住環境の優遇をし、恒久的に立ち向かう仕組みを作るべきである。

放射能の拡散を止めずしては、放射能から身を守る法律(特に子供達)を制定しようともそれは遠方への避難でしかない。
せまい日本に逃げ場などない。それは汚染分布が表している。
ここで生きていくには
今それを考えていかなければならないはず。

私の活動だけではない。ジャーナリストや一部の政治家が執拗に現地の情報を問題として扱うのは何故なのか?創造力をもって、冷静に考えて頂きたい。
知っているからこそ警告するのである。

誰かが何時かどうにかするだろう
その先には暗雲しかない事実を理解してほしい。

2013年7月25日

東京FMへの出演を終えて。

ようやく千葉の義理の両親の避難先に帰ってきました。
東京近辺で用事がある際、千葉に滞在することが多いです。

昨日を振り返って、限られた時間で思いを伝えることの難しさを思い知りました。
マイクの前でもっと話したい事実があったのに。。。。と実はうなだれてしまいました。

上杉さんにはラジオで名前と顔を公表し元東電社員が語るという事の勇気に感激したという事を言われましたが、
実際は本当に現地の実情を伝える活動が満足に行えているわけでもなく
なんだか自分の矮小さを感じる思いでした。

しかし公共の電波に乗って多くの方に伝わった事実は正直嬉しいものです。

昨日、反響のメールを頂きました。
それは東電を支える納税者としてバッシング以外で感情を抑える方法はありますか?というものです。

まず、東京電力のやり方を私は決して擁護している人間ではありません。
昨今の海への汚染水流出を認めた、これについてはようやくかといった思いです。原子力発電所の構造上海と設備的につながっていますから可能性としてはかなり高く、汚染水問題(トレンチに汚染水を貯める手段)をとった時から、それは疑われていた問題です。地震で発生した亀裂については皆さんもご存知と思いますが、その後の止水対策で防げたと過信するには根拠となる部分がありませんでした。しかし、一度汚染した海側から汚染箇所を限定することは不可能に近く、今も汚染ルートが限定していない事が問題の難しさを物語っているのも事実です。これについては情報の開示のタイミングが選挙後という事もあり、疑われて当たり前の事を東京電力が行っている事実が問題です。

また、このタイミングで原子力規制委員会がアルプスを使って除染したトリチウムを含む汚染水を海へ放出することを容認するといった報道は、結果として国が主導して海洋汚染を進めると取られることになりました。
事実は少し違います。トリチウムを含む廃液は全国の原発から毎日放出されているものです。これは震災前から何十年も続いた事実です。
原子力規制委員会は、正しくはトリチウムを含んだ汚染水を基準値まで薄めた場合、他の原子力と同様に放出を福島第一も認めるです。

今まで東京電力がトリチウムを含む廃液を放出しなかった理由は、一度(というか現在もになりましたが)高レベル汚染水を海に放出した事により、今まで法のもと許されていた、トリチウムを含む廃液放出を地元の漁業関係者への理解を得るまではやらないと約束した為です。

ここで批判すべきは、東京電力はあまりにも海への汚染について軽んじていた事です。海側への対策が最重要課題である認識を強くもって頂きたい。
原発廃炉費用、補償費用、除染費用等により経営の悪化は知るところですが
それを福島原発にかかるお金のコストダウンに跳ね返ってはいけない。
既に取り返しのつかない問題です。早急な対策と危機感そしてコストをかけなければいけません。そして事実(現場の)どうであれ公表し続ける事を求めます。

トリチウムを含む廃液については又別の問題です。
放射能を含む=悪という理論では、一生放出は出来ませんし、今も全国で放出されている廃液との矛盾が生じます。
放出基準は震災前から変わらないものですから、基準値の妥当性についてを議論した場合実績ありきの話になると思います。

私がお伝え出来るのは、トリチウムを含んだ廃液については現在に至るまで行ってきた事であるという事です。

信用を失う情報公開を続ける東京電力はこれらを説明しどう理解してもらうか
現状では無理でしょう。
一つ一つの言葉を選び、国民の側に立って情報公開そして行動に移していって頂きたいものです。

管理職に一律10万をモチベーションを上げるために配った
こういった安易な行動が責められることを理解してほしいです。
年収1000万超えクラスの人間達が30%下げられても、それこそ一般からみれば裕福層なんです。自分が恵まれた人間だという意識と、事故を起こした会社の一員であるという責任は自覚して当たり前です。

私のもと後輩等は年収200万代で今も福島第一原発で働いています。
本当に恥ずかしい。それこそ遅れている補償や現地の作業員待遇改善に使うべきだったんではないでしょうか?

全てといは言いませんが、東京電力社員がいかに世間と感覚がずれているか
考えなおした方がよいですね。
私は被災者の方々、原発反対派の方々、一般の方々と向き合う生き方を選択し多くの経験をしています。改めて反省する毎日です。

私は正しく批判する道は作れても、安易に擁護する気はありません

2013年7月20日

東京FMに出演します。

東京FMさんに出演することになりました。
7月24日(水)19時25分頃~40分頃です。
ジャーナリストをされていた上杉隆さんとの対談になります。

当日は生出演になりますので、聞き苦しいところがあるかと思いますが
精一杯、現地で作業されている人達の境遇改善に繋がる建設的な議論を交わしてきたいと思っています。

ラジオに出る事で「元東電社員」という立場がどのような結果を生むか正直怖いです。大なり小なり分かりませんが、非難されるでしょうし。
また、私は住所も連絡先も名前も全てオープンにしていますから、何とも言えない不安もあります。

悩みましたが多くの方に福島原発で働く人達を思って頂けると信じて、出ることにしました。

ラジオなんて出たこともありません。
ひと山いくらの人間です。
緊張してしまうだろうし、緊張したせいで伝えたいことが伝えられなかったら。。と考えてしまったり。
声にコンプレックスもあるし。。大分なまっているし。。

愚痴が多くてすいません。
前向きに頑張ってきます。

2013年7月19日

全国の皆さんから義援金を頂きました。

私は浪江町から避難しています。
浪江町は福島第一原発のある双葉町に隣接した、双葉町の北方にある町です。

私達被災者は、現在被災者として行政から支援を受けています。
毎月1回の広報誌より各種支援情報を手にいれたり
時には全国からの義援金の配布を頂いたりしています。

今日はその義捐金のお話。
このたび、全国の皆さんから頂いた義捐金が町民に配布されることになりました。一人3万5000円です。
町民全体で3万人を超えますから10億円以上のお金が集まったことになります。
今回で4回目になります。

震災後は大変この金額がありがたいものでした。殆どの方が気のみ気のまま避難しました。何も持ち物がなく初期の出費は大変なものでした。

現在は東電からの補償金と、アパート代を県に負担して頂いたり、医療費免除、町民税の免除等により生活するだけですと、やっていける状態になっています。

3万5000円、この金額を頂けることは本音は嬉しいです。
しかし違和感を感じます。本来は10億円というお金が町役場に集まったわけですから、その10億円で出来ることをやってもらいたいなと。

例えば、いわき市と被災者が住宅問題で軋轢が生じているのを紹介しました。
10億円でそれに何か手を打てなかっただろうか
5年で補償が今のところ終わりです。であれば10億円を元に町で運営し、老後への補償金に使うとか。
いつでもホールボディカウンタを町の人間が使えるように、自治体で購入するとか。
仮設住宅に住まわれている介護が必要な方々への運用資金にするとか。

一人ひとりに分配することで公平性を持たせることよりも、被災した町として本当に有効なお金の使い道はないかと思います。

数年後、あの時の数10億円がぁ......
と思っても遅いと思うのです。

2013年7月18日

北日本放送で講演の模様が放送されました。

先日富山県で行った講演を様子をTVで放映して頂きました。
実際自分が喋っている様子を第三者目線で見ると、恥ずかしいですね。

短い時間ではありますが取り上げて頂いた北日本放送さん、ありがとうございます。

聞いてくださった方のコメントが現地で頑張る人に届いて欲しいと思います。

下記をクリックして頂けますと、動画が見れます。

http://www.knb.ne.jp/news/detail/?sid=238

2013年7月16日

ハフィントン・プレスに掲載されました。

今回の講演とは別にはハフィントン・プレスの方が私の今までの活動及び投稿を記事として扱って頂きました。

多くの方が読んでくださることを期待いたします。
また、取り上げて頂きありがとうございます。

繋がってきたなぁと、しみじみ思いますが、まだまだです。
これからも頑張っていきます。

http://www.huffingtonpost.jp/2013/07/15/akihiro_yoshikawa_n_359683

2013年7月16日

富山県富山市で講演会を行いました。

7月15日(祝日) 

ようやく岐阜の義理の妹の所に帰ってきました。
今日は富山県富山市で講演会をさせて頂きました。
今回主催して頂きました藤岡さんをはじめ関係者の方々のご尽力により盛況に実施できました。
今回もお伝えしてきたのは、現地を知る人間が現地の人間達(作業員の方々や被災者の方々)の思いや境遇です。
そして福島第一原発を廃炉していくことがいかに困難で、それを支えていく人達の重要性をお伝えしてきました。

皆さん真剣に聞いてくださり、そして聞けてよかったと言われたことが真実をたんたんとお伝えすることで、沢山の方が理解して頂けると実感できた次第です。

今日は北陸中日新聞の方が取材にきてくださいました。近日新聞でご紹介頂けると思います。
また、今回は北日本放送の方も来てくださいまして、こちらはTV局になりますので、初の試みですがニュースで流してくれるそうです。

私個人の力では中々世の中に伝えていくことは困難です。
メディアの方のお力も借りて、多くの方に伝えて頂きたいと思っています。

講演の後、皆さんが盛大に拍手してくださいます。これは私への賛辞ではなく
私の話を聞いて、遠く離れた人達への拍手だと思っています。

来週は仙台へ行きます。
引き続き、現地の方々の人にとって有益になるよう活動していきます。

2013年7月16日

福井県福井市で講演会を行いました。

7月14日(日)

今日は福井県福井市で講演をさせて頂きました。
facebookにて繋がった「若泉さん」のご尽力により盛大に開催できまいしたことをまずは感謝申し上げます。

大変長い3時間ほどのお時間を頂けまして、現地の作業員、社員及び被災者の方々が置かれている現状についてお伝え出来たことの感謝しています。

皆さん、初めて聞いたというお顔をされていました。
本当はこれは良くないことです。
原発に興味がある方が知らない、初めて聞いたこういったふうに思われることが
原発がまだまだ秘匿性の高い情報であると、原発社員だった身分として反省しております。

今日は毎日新聞の方と中日新聞の方が取材にきてくださいました。
講演前後に私がお伝えしたいことを、きちんと聞いてくれまして。
強い問題意識をもってくれました。また、私の意図とする記事を書いてくださる事を心よく了解してくれたことも感謝いたします。

私は現地で頑張る方、それは被災者の方や、原発作業員の方、現地東電社員そして福島で生きる一般の方に対して応援となる講演会を心がけています。

今日はうまくできたかなぁと思っています。

私を目の前にすると、皆さんこんな若造がという顔をなされます。
それでいんですよ。何も偉そうに皆さんを先導しようなんて思っていません。
フレンドリーに語り合うこと自体が大切だと思っています。

明日は富山県富山市の方にお邪魔いたします。
今日よりもまた一歩、聞かれた方が来てよかったと思えるような講演にしたいと思っています。

電力関係者と反原発の方々と一般の方々が自由に議論できるような
夢じゃないと思うのですよね。

明日も頑張ります。

2013年7月16日

原発再稼働について思うこと。

原発の再稼働問題に関して

原発が悪か善かについて議論した場合、議論の余地もないほど悪です。
ないにこしたことはない。
悪い所を議論すれば、そりゃなんぼでもでます。

それに原発事故を味わった人間としては、なくなってほしいです。

でもなんで再稼働を進めようとするのか?
日本とアメリカの協定があって政治は止めることが出来ないとか
一部の原子力ムラの利益の為とか
それも理由の一部だろうけど、それだけなんでしょうか?

少しは耳を傾けなくてはいけない問題はあります。
各電力会社が赤字経営になっています。これは事実です。
ということは火力発電だけでは採算がとれないことを表しています。
これを根拠に原子力は火力より発電時はコストが安いといっているのは分かりますよね。(廃炉費用まで考えれば別ですよ。)

でもコスト=お金で電気料金があがって事が済めば、私なんかは別に電気料金が2倍になったって、原子力が無くなるなら受け入れます。

でも個人の電気料より企業の電気料が実は問題で、電気料金が上がるたんびに企業はとんでもない赤字を抱えてしまう。

2倍と言わず3倍でも厳しいのかもしれない。

今のままでは、経済が倒れて私達の生活が共倒れするっていうのが本当のロジックなんだと思います。

個人の懐が痛む(生活が出来ないくらい)まではいってないから実感がない。
だからそのロジックを受け入れられない。

しかし、原発再稼働を受け入れるには納得できるものがそろってはいませんね。
安全性への議論も規制委員会と電力会社へ任せるしか私達はできないし。
反原発の政治家の皆さんも原子力設備について素人です。
信頼性はともかく、規制がきちんとできていくのか疑問です。

原発再稼働の議論が難しい今、本当に議論していくのは低電力社会が成り立つかじゃないでしょうか。

皆が限られて電力の中で暮らせればいいんだから。
節電してますか?

反原発の方々で多いのがロハスな方々、電力依存から脱却して持続可能な生活を地でいっている。
こういった方々は原子力なんて、はなからいらない。筋が通ってますよね。

原子力なくすのは、私達に実は出来ることなんですよ。
火力の燃料費負担しましょうよ。
節電して暮らしましょう。
自分のおうちに太陽光を投入してみましょう。

家のブレーカーの容量を一つ減らしてみたら案外世の中変わるかもしれません。
企業が倒れないように国民みんなで負担すればいいんじゃないですかね。

電力足りてるなんて思わないでくださいね。
老朽火力を点検しないで供給しているんですから。そのうち火力まで壊れて、否応なく原子力を動かすことになると思いますよ。
これこそ最悪のシナリオです。
原子力依存に戻る分けですから。

3.11で変われなくてはいけなかったのは、個人個人の生活です。
震災後の日本、今までと同じように変わらず発展してますね。
東京なんて本当に不夜城ですし。

今回の選挙で試されているのは私達です。
痛みを伴い脱却するか。痛みがいやだから今まで通りでいくか。

2013年7月10日

吉田元所長の訃報を聞いて。

福島第一原発 元所長 吉田昌郎さんが亡くなられました。
親類の方から病状の事を教えて頂いていましたが、まさかという思いです。

私がお世話になったのは福島第一原発で環境施設Grという職場に在職している頃でした。その当時、原子炉GrやタービンGrといった花形グループと違って
環境施設という職場は直接原子炉安全に関わらないといった評価を受けており
保全(メンテナンス)に掛ける費用が回されない、そして扱いの低い職場になっていました。私の専門は放射性廃棄物処理設備でした。会社に入ってすぐ、原子力の放射性廃棄物の問題について強い疑問を抱いていました。最終的に処理できる方法がなくても、発電所内で保管する上では最高のパフォーマンスを持たせたいと考え、あらゆる改善提案をさせて頂きました。その当時吉田さんはユニット所長と呼ばれる、所内で2番目、3番目という位置の役職でした。吉田さんの強いプッシュにより何年も後回しにされていた事が劇的に進んだのを覚えています。仕事で喧嘩をしました。でもいい喧嘩です。本当にいい物を作ろうとしたら喧嘩になるほど本気になってくれる。そして最後には「俺が責任とってやるから やってみろ」って言ってくれて。。責任とるって言う上司は結構いたけど、こっちが責任とってくれるんだと安心感を持てる数少ない上司でした。

吉田さんは愛煙家で、しょっちゅう喫煙所でお会いしたのを覚えています。所長クラスだと皆しゃべりたくないんですが、吉田さんの周りには人が集まって、息抜きですから馬鹿話したりして。

私が最後にお会いしたのは、食道がんで福島第一原発を離れて一時休養に入った後、福島第二で激励のあいさつに訪れてくれた時です。
ちょうど建物の裏口を歩いていて、その時私は防護服を全身汚染した泥まみれにさせて、「吉田さーん。吉川です!!うちの親も応援してます。頑張ってください。」って声をかけたんです。そしたら「おう!頑張ってるな!俺も頑張るから。ありがとな。」って喋って。。。

同じ職場にいた人間が亡くなる。震災でも味わいましたが、決して慣れるものではなく心をえぐられる思いです。

本当に福島原発での復興業務は心的にも体力的にも大変な負担を負います。
ましてや、いくら何を言われても原子力安全神話の上で働いていた私達は、原子力事故を防げなかった罪悪感にも打ちのめされています。
そして現在は、進まない廃炉と世間から半ば関心を失われていく自分達に将来を描けなくなっています。

所長という立場では、自分だけでなく部下のこういった不安も重圧になったのではないかと思っています。

亡くなられた後にとか、病気になったあとにとか、評価されることではなく今こうして福島原発を支えてくれる人、くれた人に感謝と援助をして欲しいと切実に思います。そして無関心な社会を変えられない自分に情けなさと悲しさがこみ上げてきます。

吉田さんだってきっと言うと思います。俺を美談にするんじゃねぇって
俺と同じように命かけた奴らが今だに踏ん張ってるんだって

吉田さんは頑張ってくれました。
今度は私達が頑張る番です。

本当にありがとうございました。
ゆっくり休んでくださいね。
知識的には得てしまっています。

知識を悪用すれば、取り返しのつかないことが起きてしまいます。

私が原発労働者を手厚く扱う必要があると講演しているのは、情だけではありません。
今起こり得る危機への対処を促すためでもあるのです。

銃を手にした集団が正面から襲う必要はないのです。
静かに確実にそういった事を起こすことは難しいことではありません。
正規の手続きで作業員として入域し、事を起こすだけで済んでしまいます。

正直これを書くのはためらいました。
不安をあおるだけなのかなと。
しかし重要ですし、改善できると私は思っています。

私達のこの何気ない日常は多くのモラルある原発作業員達の頑張りと我慢によって
ぎりぎりのところで保たれているといったことは認識して頂きたいと思います。

2013年7月10日

講演会のお知らせ。

今週の講演の告知をさせて頂きます。
堅苦しい講演をするつもりもありません。講演後に気軽に色々聞いてください。
講演中もご質問を受け付けます。

7月14日(日)
〒910-0003
福井別院(福井教区教務所)小ホール
福井県福井市松本4丁目9番21号(福井市体育館となり)
参加費:700円
主催:サヨナラ原発福井ネットワーク
連絡先:090-7083-8921(若泉さん)

7月15日(月祝日)
〒930-0006
富山県民会館701号室
富山県富山市新総曲輪4番18号
参加費:600円
主催:命のネットワーク呉東
連絡先:090-7744-0122(藤岡さん)

当日は震災後の私の経験をふまえて、原発事故当時の現地の人間達がどう考え行動していたか、またその後の避難生活の実態、そして福島原発の廃炉の実態(周辺環境からそこで働く人達が抱える問題)を主にお話します。

講演中に質問できなくても、講演後は私はぷらぷらしてます。
堅い人間では決してありません。
こんなこと聞きたいとお声をかけて頂ければと思います。

お近くの方、お時間のある方、一緒に原発の事、福島原発のこと
考えてみませんか?

よろしくお願いいたします。

2013年7月8日

やらなければ。

世界一危険な原子力発電所が日本にあって、そこを支えていく人達を返りみない

それがどれだけ危険で無謀なことを知って欲しいと思います。

働いていた人間から言わせてもらえば、冷却系が一つしかないのですよ。
聞き流してもいいですが、本来RHR,HPCI ,CS,LPCS,HPCS,C/S等の安全系が機能しなければなりません。
それらが手付かず、高線量にはばかれて

そして汚染水による環境汚染

まだ、ありますカバーをつけたといえ系外に放出される放射能は止めることも出来ません。

福島原発を支援することが本来の脱原発なんです。

選挙に受かりたいが為に
原発ビジネスで設けるために
活動していないか
私は今慎重に世の中を見ています。

特に福島原発を叩くだけの専門家の人達
福島原発の設備やそれを管理していた仕組みも知らず語っちゃいけませんよ

本も読んだ、ネットも見た、実際に講演も聞いた

表面上のことしか伝えていない。

そしてじゃあ解決策の一つでも謳って欲しいがそれもない。

原発推進の自民党も原子力のこと勉強もしないでTVで話をする。

うちの嫁は素人だけど、時にはっとする事を言います

私から見ても嘘ばっかりだよと

今ある危機に目を背けてはいけません。

マイクロシーべルトの1000倍が最小単位で成り立っている現地の人間は使い捨てなんですかね。

私の知り合いは妊婦でありながらも福島第二で働いていました。

私は以前も書きましたが、人が他人を思いやれなくてどうするのかと
義理、人情、任侠、
そういった物が日本人の本来の美徳であり
そして合理性を持ち合わせていたからここまで発達したんじゃないでしょうか

いつまで目を背けて暮らします。
なってからじゃ遅いって震災で学んだはずなのに

福島は遠いから大丈夫って
思っていませんか。
全国の汚染で知ったはずです
狭い日本に逃げ場なんてないってことを

警戒区域も縮小され、日中だれでも福島第一原発の10キロメートル半径までいけます。

誰も住んでいなく、震災直後の町に行けます

その町が皆さんの将来になりかねない事を理解して欲しいです。

私が現地に拘る分けは元東電ってだけじゃないんです。
本気で福島原発事故の再燃を心配しているから。

このままじゃ、次の事故があったら最後です。
現地の作業員も社員も前ほど頑張らないから。

皆私に次は逃げるって言ってます。

だから、なじられようと、生活にならなくても
私は応援を続けていきたいのです。

私は現地で原発事故を防げなかった罪を償う義務があります。
だからこそ次が起きるのをなんとか防ぎたいだけなんで

2013年7月1日

ご協力をお願いいたします。

以前私が皆さんに年賀状を通して、原発で働く人達に応援のメッセージを送りませんかとお願いしたのを覚えていますか?

震災直後から半年間の間は全国の方が応援のお手紙を送ってくれました。
私も震災後の当時、発電所に泊まり込み、食事も悲惨で寝る場所もいつも床だった頃、廊下に張り出された応援のお手紙に目がしらを熱くして、世の中応援してくれる人達がいる。辛いけど頑張らなくてはいけないと仕事をしていました。
特に印象深いのが子供が拙い絵と字で手紙を書いてくれたことです。
その子達が福島の子供達だったのが更に心に強く響きました。

前回も書きましたが、今はそういった応援のお手紙も届くことは極稀です。
私達外にいる人間はそれぞれの経済状況により物資の支援も難しいです。
現場の労働環境を変える力もありません。
しかし、彼らの心を温かくすることは出来ます。

どうか皆さんのお力を貸してください。
facebookのいいところはFBを通じて沢山の方に情報の拡散や協力を仰げることだと思っています。

暑中見舞いのお手紙を送りませんか。

宛先は下記になります。

郵便番号 979-0695
福島県双葉郡楢葉町大字波倉字小浜作12番地
福島第二原子力発電所宛
福島第一、福島第二原子力発電所で働く皆さまへ

前回は発電所で大きな反響があり、今も応援してくれる人達がいることに勇気づけられたとの連絡を受けました。

是非ご賛同頂ける方は、シェア及び暑中見舞いのお手紙をお願いいたします。

また、団体の方や経済力のある方は日本郵便にて熱中症対策に有効な、塩飴や清涼飲料水等を送ってくださると現地の人間達は大変喜んでくれると思います。