活動レポート
2013年9月
2013年9月30日
福島原発5,6号機の廃炉の発表について。
個人的には英断してくれたと思う福島第一原発5,6号機の実質廃炉の発表
チェルノブイリ原発でもそうだけど、事故のあった原発の隣の号機が稼働していたのは、あまり知られていない事実。
働く者にとって、壊滅した原発の隣で通常通り働くことは無駄な放射能被ばくを受ける事になるし、精神的不安も大きい。
私はそもそも論で、あれほどインフラが壊滅した地域で再稼働は無理だと思っていました。
定期検査時に入る作業員の数は現在の廃炉作業の比ではありません。
また、今更ですが廃炉に集中するというのは当たり前の選択です。
ここまで5,6号機の燃料を共用プールに運ばず復旧作業をしていた事は
あわよくば再稼働をしようとしていたものではないかと思ってしまいます。
ただ別の問題を私は考えています。
原発で元々働いていた作業員の方々の仕事量がこれで更に減ることです。
福島第一の廃炉作業の仕事量は震災前と比べると大幅に減っているのが事実です。大変技術を求められる作業ではありますが数は多くないという事です。
5,6号機はある意味仕事を供給するという役割を持っていました。
労働者を囲うという意味では今回の決定はマイナスの面があります。
原発で働く作業員は日雇いの人も多いです。
仕事がなければ生活にならない=生きていけない
仕方ないので他産業へ流出する
この構図は震災後からずっと続いています。
5,6号機の廃炉
これに私は労働者を守る観点から別な仕事を作る取組をして頂きたいと思います。
例えば、浜通り地方に国と電力会社が共同出資で火力発電所を作るといった具合です。
物事が進む時、必ず何かが犠牲になるのは付き物です。
しかし、産業がない、原発事故からの復旧も進まない、何十年と続く廃炉作業を行う人達に対して
何かタカの目のように大きな視点から物事を進めていかなくてはいけないのではないでしょうか
こと福島浜通り地方は弱者が犠牲になる構図から脱却できていない気がします。
2013年9月27日
汚染水タンクについて。
前回にも投稿しましたし、ニ、ュース新聞でも取り上げられましたが、漏えいしたタンクには液位計(レベル計)が取り付けられていません。
この問題について、現在対策として液位計の設置が急ピッチで進められています。しかし数が(360基)ある事から2カ月はかかるとみられています。
その間どうするの?という事に関して、現地東京電力ではサーモグラフィを使った間接的に液位を監視するという応急対策をとる事になりました。
ここで心配なのが線量です。話題にもなりましたが漏えいタンク直計り最高値が1300mSv/hです。これでは仕事になりません。
しかし実際は、数メーターの距離を取ることで浴びる線量はかなり低い物となります。
積算線量は全基計って、0.05mSv程度です。これは震災前の原子力発電所内作業で1日に浴びる量とたいして変わりません。
まずはサーモグラフィで計ることによる被ばく線量については安心しています。
しかし、今後の液位計の設置については、また心配でいます。
電波式液位計を設置します。これはタンク上部から設置するものです。
当然タンク上部作業になります。現在のタンクは電波式液位計をつける穴がないので、タンク上部加工になります。作業時間も当然長いですし
液面からの距離はあるからといっても、タンク解放作業となりますから鋼板が遮蔽していた線量がでる分けですから十分な放射線管理が必要となります。
久しぶりの元々いた作業員達のお仕事になります。
ジャンルで言えば計装品取り付け作業です。
仕事が出来たと喜ぶ半面、かなり厳しい作業環境でのお仕事になります。
最近の福島第一での不具合の中には、現場管理能力を問われるものが起きてしまっています。
作業員の方、現場班長の方、そして担当電力社員
みな十分気を付けて作業して頂きたいと思います。
2013年9月27日
団体を作りました。
先だって東京の友人達と、本当に夜通し(夜から朝まで)で、これからの福島原発で働く人達にとって何が民間の立場から出来るか討論してきました。
こういった集まり自体は幾度も行っています。
私の活動を陰ながらサポートしてくれています。
今回の議題は正式に団体を作ろうというもの。
私は講演活動を続けながら、暇さえあれば人脈作りをしています。
講演だけでは現地を変えることは出来ないからです。
そして講演の際に、皆さんから言われることに「では私達に何が出来ますか?」これに応えられる受け皿を作りたかったのです。
講演活動では皆さん現地の事を知ると、最終的には現地への感謝の念をもっていただけます。
現地社員や作業員の方にこの事を教えると大変びっくりします。
それほど、現地の人間達は世間の方々が応援してくれていることを実感していません。
前置きが長くなりましたが、今後私の肩書きは「Appreciate FUKUSHIMA Workers 代表 吉川彰浩」になります。
直訳すると、福島で働く人達に感謝するです。
理念ですね。
私達の今の生活が維持出来ているのは福島原発で働く人達によるものが大変大きいです。
感謝しなければならないと思います。
活動内容は講演活動、現地情報収取と発信、現地支援活動、イベント作成実施です。
ただいまWebの作成中です。
10月からプロジェクトを始めます。
完成まではFacebookで報告していきます。
私だから出来ること、そして現地の人達にとって有益になることを外すことなく実施していきます。
皆さまの「何か協力出来ることは有りませんか」これを受け止められる組織を作っています。
2013年9月27日
東電社員としての絆と使命感。
私は高校生活を東電学園という場所で過ごしました。
簡単に言えば、東京電力社員養成所です。ですから高校卒業の資格は通信制の科学技術学園という所を出ています。
電気と私は原子力発電所、火力発電所の専門勉強をしてきました。
それと共に学んだ事は社会インフラとして最重要にも挙げられる電気を作る会社としての責任と使命感です。
全寮制の学校で、全国から集まった子供達が軍隊生活とも取れる厳しい環境の中で学んできたのです。
そしてこの学校で得た物は必然的に人脈で関東全域に、同級生が東京電力で働いています。
そういった事もあり、震災前後から発電所以外の場所で勤務している人間の話も耳にします。
一般の方からよく聞かれるのが、福島原発で働く人達と関東で働く社員達で格差があり、むしろ他人事のように苦労を共有していないのではないかという事です。
ここで私が観た、感じた、聞いた事を列挙します。
まず始めに、福島原発では人が足りていない状況です。これは東京電力のお話し、元々いた福島第一原発の社員は事故当時及びそれからの復旧業務で積算線量が法令基準値をオーバーし発電所で働けなくなった事と、そして基準値オーバーが目前の者の配置転換により、ハイペースで福島第一社員がいられなくなってきたからです。
それを防ぐ為、他業種社員が応援で入っています。
彼らの殆どが、苦労の共有と社会への責任感から自主的に来られています。
私も震災後、高校時代の同級生と先生に会いました。
当時、かなり汚染された発電所になぜ来たのか聞くと
自分達の仲間が苦しんでいるのに、いてもたってもいられなかったと
家族を説得してきたとの話を聞いた時には正直涙は隠せませんでした
また、被災者の方々への補償業務の殆どは他業種社員の人達です。
福島市とJビレッジに常駐し対応しています。
震災後の電気供給の混乱は皆さんもご存知の通りです。
関東でも震災の被害は大きく寝ずの対応をしていたのは何も福島原発社員だけではありません。
それでも福島原発への応援業務は続いています。そしてこれからは1年もしくは3年といった周期で福島原発への仕事が他業種社員にも全員に回ることになりました。
苦労の共有といった面では、事故当初から完全ではないものの回っています。
私は最近の竜巻や台風があった時、他業種社員へ思いをよせています。
こんなご時世、社会からの目が冷たいなか、不平不満を言わず必死に電気供給の使命を果たそうとしている姿を応援すると共に心配しています。
私は実家が茨城県なのですが、つくばで竜巻被害があった時、懸命に復旧業務にあたっている社員を見ました。
東京電力=悪 と簡単に決め付けていいものなのか?
そこで働く人達=悪 を作り上げていいのか?
震災から2年半経った現在においては、今一度冷静に考えられないでしょうか
相手を知る事で分かることがきっとあると思うのです。
私が発信するニュースをそういった考えを巡らすきっかけにして頂ければと思います。
2013年9月27日
東電社員が辞めていく問題が取り上げられました。
今日は福島民報の記事をご紹介します。
これは9月24日の1面を飾りました。
写真が小さく申し訳ありませんが
要約しますと、東京電力社員の流出に歯止めが効いていないという事です。
震災後のH23年度の依願退職者は465人
翌H24年度は712人
そしてH25年度は4月から6月までで109人となっています。
震災前の約3倍にものぼります。
40歳以下が約7割を占めています。
同記事において、長年福島原発で従事した双葉郡内の協力企業役員は「原発に詳しい東電の社員が現場で減ってきている」と言っています。
さて、この記事を読んで実際に働いていた私の感想です。
この記事で触れていますが、長い廃炉作業を支えていくには現地社員の保護が必要です。
直接作業するのは下請けと呼ばれる協力企業の方々ですが、それを発注する管理するのは東電社員です。
どちらが大変とか言う事ではなく、どちらも必要な人間です。
辞める要因ですが、言うまでもなく偏見からくる差別が大きな要因になっています。そのストレスが将来への不安にも直接繋がっています。
事故当初は高い士気のもと、現地社員も頑張っていましたが
最近の私の印象は「やらされている」です
口ぐちに、誰にも褒めれらもせず、人格否定とも取れる批判にさらされ
辞めたい、辞めてやるといったマイナスの言葉をよく口にしています。
最近の東電=悪者といったイメージを与えるだけの偏向報道が続く
中、将来を見据えてこういった記事が福島から発信された事が中央の新聞と地方現地の差を感じてしまうところです。
福島原発の収束を望むためには、作業員の方々だけでなく
事故当時から今も働き続けている現地を熟知した社員の手厚い保護が必要です。
東京電力という会社への批判と現地の労働者の保護は切り離して
冷静に考えなければいけません。
先日も色々と旧知の仲間達と話しましたが、希望なく幽鬼が如くのやるせなさ、会社への忠誠心も社会への責任も、疲弊した彼らにはどんどん無くなっています。
今の状況でも、そこで働く人達の心は破綻してしまっていると強く感じました。
国が全面に出る、ここに作業員達、社員達へのケアも盛り込む必然性があります。
2013年9月23日
警戒区域ツアーを行ってきました。
今日は以前講演会でお会いした方とそのお友達の方々といわき市から富岡町まで行ってきました。
趣旨はTVに映らない現地の事を見て、感じて欲しいからです。
話や文章だけでは伝わりません。
感じて頂くことが重要だと思います。
また、私のような人間が案内することでまた感じることも違うでしょう。
現地の問題が多角的に捉えられたら幸いです。
大体3時間ほどのコースめぐり、私も新しい発見もあったり
また、やりたいと思っています。
2013年9月20日
地震がありました。
先ほど大きな地震がありました。
私は14年ほど福島県に住んでいますが、いわき市を震源とする大きな地震は記憶にありません
今回注意したいのが浜通りが震度5強というところです。
私が在職中、震災後余震がひどく震度5を超えるものを何回も味わっています。
現在東京電力は福島第一原発に異常はないと言っています。
それはパラメータ上の事であって、実際には現場も高線量、そして泊まり込みの人間が少ない事から詳細は実は明日以降になります。
発電所では震度4以上で全体パトロールになります。正確には震度をガル数管理していますが、感覚として震度4を超えると全体パトロールになります。
非常に時間がかかります。通常5,6時間ほどでしょうか
これは日中の人が揃っているときでです。
地震が夜間にくることほど、現地の人間は恐れを持っています。
夜の暗闇がパトロールの精度を下げます。
必要な人間が集まるのにも時間がかかります。
夜ですからお酒を飲んでいたらアウトです。
地震後数十分で、確認できるほど小さな設備ではないのは覚えておいてください。
2013年9月20日
講演の依頼。
久しぶりに講演のご依頼を頂けました。
小規模で行いますので、あえて場所は伏せさせて頂きます。
講演を開くとなると料金の話になりがちです。
私は基本的に料金に無頓着でいます。
まずは聞いてもらうことが大切だからです。
世の中、原発関連の講演は多いです。講演料も30万とかもざらです。
それじゃ簡単に開くことは出来ません。
逆説的に言えば金儲けをかねて、やっているだけにすぎません。
原発の現地の情報なんて、行けば誰でも感じられること。
いわき市や広野町、誰でも行けます。
それに専門家と言っても、誰もが何かの専門家で、そんな権威があるものでもないんです。
軽く誘って頂ければ、どこでも行こうと思っています。
今日は別件で福島に旅行に行かれる方にツアーガイドを依頼されました。
ただ現地を見に行くだけでなく、地域性を理解した人間が一緒だと
思い感じる事は違うでしょう。
こちらも随時募集します。
私と一緒に福島浜通りを散策しませんか
事前に連絡を頂ければ、容易に対応ができます。
聞いて、見て、感じる
ようやくそれで身近な問題として認識できると思います。
2013年9月19日
法令が適用されない事が根本の問題。
福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所は今なお扱いは「非常事態宣言中」です。
下記に載せた「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」が適用されません。
しかし福島第二原子力発電所は警戒区域の中にある為、非常事態中ですが設備としては下記の省令を満足した状態に復旧はされています。
問題は福島第一原子力発電所
以前の投稿でも触れましたが、汚染水タンクに液位計が無いことや、汚染水タンクが建物内になく天日にさらされているのは、この省令が適用されていない事が原因です。
国が全面に出る。国会議員の方々はこの省令を完全理解して頂きたいと思います。原子力発電所をしばる省令としては、文面も少ないものですが非常に拘束力のある文章が続きます。
先日の台風では汚染水タンク内の堰から雨水が溢れるので(実質は雨水を貯水していると、汚染水タンクから漏えいがあった場合分からないから)排水しました。
この事象も放射性廃液を扱う設備は建屋内になければいけないを守らせていれば、防げた事象です。
最近の報道では、起きた事象をただ伝えるだけのものとなっています。
TVのニュースで専門家の方々が唱えるのは、もっときちんとやって欲しいの域を出ません。
なにが問題か、これを取り上げて頂きたいのです。
そしてこれから国の方々はもっと勉強して頂きたい。
高線量タンクがどのように管理しなければならないか?
それは全国にある発電所を視察すれば、直ぐに分かります。
汚染水タンクレベルの高線量廃液タンクは通常、コンクリートで囲われた部屋の中で直接人が近寄れないようになっています。
これが本来あるべき姿なんです。
なんというか、現地の社員も作業員も、変に慣れてしまっています。
こういった時、規制側が動かないといけないと思います。
たたく先が間違っているように感じてなりません。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S40/S40F03801000062.html
2013年9月19日
福島県の方がご理解を示してくれています(3)
FB友達でもある林 智裕さんが「怨恨と理不尽を越えてでも立ち向かうべきもの(下)」を寄稿されました。
上、中、下の大作です。
是非、下記アドレスに入って読んでください。
林さんは、現地福島県の方です。
複雑な思いもありながら、私の活動にご協力して頂けました。
林さん。ありがとうございます。
記事詳細はこちらです。
2013年9月15日
ガーディアンから取材を受けました。
今日はイギリスのガーディアンから取材を受けました。
1時間30分ほど、福島原発作業員の方々の実情をお伝えしました。
そして作業員の方々の思いや境遇を記事にして頂ける事になりました。
また、作業員の保護の重要性についても理解してくれたようです。
国内外のメディアを巻き込み、作業員の方々の実情を広め、そして世の中全体が改善に向かうようにしていきたいと思います。
ヨーロッパでは大変有名なメディアだと初めて知った次第です。
私の名前も載るそうなので、これを機に、私の存在が知られて、使ってもらいたいと思います。
2013年9月14日
福島原発のお話し会を終えて。
福島原発のお話し会無事終了しました。
本日お越し頂いた方々、この場をお借りして、ありがとうございました。
3時間を超える長丁場でしたが、現地の実情の一端をお伝え出来たかと思います。
私の今日の感想は、お顔を会わせた状態でお互いに聞くスタンスを持つ事が出来れば、お互いに理解し合えるということです。
新聞やTVで知る情報と大きな違いに皆さん驚かれたと思います。
作業員と言っても一括りには決してできない。
地域性や風土といった事を理解しなければ、問題の本質が見えてこない。
今日私のお話しを聞かれた方が共通で理解して頂けたことは
そこで働く人達は正に人間だということだと思います。
人間には良い面(責任感や人を思いやれる)がありますが、人が誰しも持つ悪い面弱い面があります。
それは、面倒だとか、やってられない、何で俺がとか、誰も助けてくれない、自分だけ辛い思いをしてる
これを思わない人間なんていません。
過酷な作業、生活環境では悪い面、弱い面ばかりが出てしまう。
そしてそれが改善に向かわなければ、当然みんな辞めていくし、働く人達はどんどん職業の選択が出来ないような人達になる。
結果、福島原発の本当の収束はありえないでしょう。
今日来られた方々、是非ご感想をコメント欄にお願いいたします。
次回も計画いたします。
今回来られなかった方々、次の機会に参加して頂ければと思います。
また、東京じゃ行けませんというコメントも沢山頂いています。
皆さんのお近くで出来るように検討いたします。
よい会議スペース等ありましたら、教えてください。
2013年9月11日
新聞社の方の取材を受けて。
今日はとある新聞社の方の取材を受けました。
今度福島原発の特集を組むとのこと
それ自体はありがたい事ですが、問題解決に繋がらない今までの報道のあり方には、正直嫌気が指しています。
個人では出来る事は少ないです。しかしそれが大きな影響力をもった起業や団体が募金を募り、現地の改善に動いたなら、解決に向かうと思います。
東電には余力がないし、国も積極的ではない状態。
世間で聞くのは、なんで東電は、国は、の水掛け論
民間側から解決に動かないと
そういった流れになるような、今までとは違った記事にして頂きたい思いでいます。
ここで言っているのは、作業員の方々の待遇についてです。
私達の代わりにありがとう
これも嬉しいでしょうけど
身も心もボロボロなんです
言葉悪く言えば、見殺しを国民全体がやっている
それを分かって欲しいと、、、
犠牲の上に成り立つ社会って
私は、恥ずかしいのと、そしてそれを解決出来ない自分の情けなさに気が滅入ります
2013年9月10日
福島原発のお勉強会について。
9/14のお話し会ですが、現在Facebookとそれ以外を合わせて20人ほどの参加表明を頂けています。
開催場所の定員が30人です。
若干の空きがありますが、先着順で決めさせて頂きます。
よろしくお願いします。
https://www.facebook.com/events/508452222578224/
2013年9月10日
東京オリンピックが決まって
オリンピックの開催が東京に決まりましたね。
経済効果が一説によると150兆円との規模だそうで、そこまでの効果が期待できるのであれば、日本経済の起爆剤として多いに期待できます。
巷ではオリンピックの開催が福島原発事故の影響を無視していると言い
汚染ピックなんて言葉も出ています。
私はオリンピックについては正直あまり興味ありません。
オリンピックが開催される事に期待していた人達の笑顔を見ると、まぁそれもありかなといった具合です。
スポーツで頑張ろうと考える子供達が喜ぶことは間違いないでしょうし。
ただ、今回の安倍首相の発言に関しては福島県民として元東電社員として
否定しています。
福島第一原発がコントロールされている。これは嘘です。現地の誰ひとりとして全容をつかめない状態です。
正確には「かろうじて冷却は出来ている」だけ、それ以外については進んでいません。
安倍さんが言っていた湾岸で汚染水が維持できているといった発言も誤ったものです。東京電力ですら潮の満ち引きにより海へ漏れ出ている事、
地下水がどのようにかは分からないが海とアクセスして汚染水が直接海へ流れている事を発表しています。
それに福島県が試験漁業すら中断しているじゃないですか
少なくとも実際に福島の海は安全が保障できていないのです。
また、現在も将来的にも放射線による健康被害がないとの発言は、あってはならないものです。放射線は確立論の世界、ないとは誰も言えないのです。
一被災者として将来に不安を感じています。
警戒区域がかなり縮小され、もう安全だと帰らされる。
補償金も打ち切りになる。
健康被害への影響も軽く扱われる。
そんな事が、今回の発言と辻褄を合わせる為に行われるのではないかと。
そして原子力で働いていた人間からすると
もしかして、情報コントロールの為に国が関与するといったのではないかと勘繰ってしまいます。
今後、汚染水問題については何かあれば国を通しての発表になります。
それはお金を国からもらうから。
皆さんは情報が少ないと嘆きますが、根本は通報義務事項が確定していないのが原因です。原子力発電所は、お約束に基づいて報告することになっています。
東京電力はあれでも、その通報約束事項以上は実は出しています。
どういった事が起きたら、どういった時間内で発表するかの取決めをしないとこれは改善できません。
通常、周辺自治体と国とのお約束で決まります。
今後は国が全面に出るという事は、作業者とそれを管理する側が同一ということを指しています。
この矛盾は倫理観で成り立ちますが、私は今回の発表により信頼出来なくなりました。
嘘はいけませんよ。
それとも単純に無知なのかな?
全面にでて福島第一を収束させるといったけど、お金だけでいいです。
無理でしょ。
何にも分かってない。
2013年9月5日
福島県の方がご理解を示してくれています。(2)
先日紹介しました。
怨恨と理不尽を越えてでも立ち向かうべきもの(上)の続き(中)が寄稿されました。
私への取材を含めて書いて頂いたものです。
是非読んで頂きたいと思います。
記事はこちらです。
2013年9月5日
政府が全面にでるとの報道を受けて。
今まで、全てを東電任せにしてきた政府が、お金だけでもだすと決まった。
劇的にこれで何か進むというものではないと思っている。
あくまで、凍土壁とアルプスへの予算について国が負担するといったところで
凍土壁も来年度いっぱいかかる見通しだし。
アルプス自体はほぼ出来あがっているし、問題はアルプスを通した廃液が海へ放出出来ないことだし。
東京電力が生き残りをかけたコストダウンの矛先が原子力にいっているのに
まぁ多少の歯止めにはなるのかなと
大切なのは、やっぱり設備知識を持つ人間達で監視するといった事だと思う。
今のままでは、事が起こってからの対処にしかなりえない。
責任の所在という物が、政府と東電で2分したとしても、事が起きれば何にもならない。今回の汚染水タンクからの漏えいが公衆へ(海へ)流れた事に対する根本対策をうつ(うたないといけない規則)を作らなければ
国が前面にでるというのは建前でしかない。
全面にいるのは作業員の人達。
最低でも現在拠点となっている福島第二原子力発電所に常駐し、常に正常な監視と指導を行うことが前面にでるということ。
結局は仕事を発注する、管理するのは東電社員だ。
恐らく近いうちに、政府は指示をだした、ミスをしたのは東電だのくだらない報道がされるでしょう
国が前面にでてこなくても、原子力監視委員会が常駐していての事故なのですから
従前と同じように指導した、注意したでは進歩はない
国民が期待しているのは国と東京電力が一体となった組織に、有識者や世界の知識者が混じり、一緒に解決していくという事。
しかも上層部だけがやるのではなく現場レベルに落としてやるってことだと思う。
お金を出せばではないなぁ
今は知恵が必要でそれを東電が受け入れられるシステムが必要なんだけど
お金の一部は個人的には作業員待遇に使って欲しい。
2013年9月5日
福島の方がご理解を示してくれています。。
FBでお友達になった「林智裕」さんが「ふくしまの声」に寄稿してくれたものです。
林さんは私が伝えたい「現地支援の重要さ」を上手く、福島県に住む人達の思いも含めて記事にしてくださいました。
今回は上中下3部作のうちの「上」になります。
続けて中、下と寄稿されますので続けて読んで頂けたらと思います。
またサイト上には他にも「ふくしまの声」があります。
他県の人にこそ知って欲しいです
記事はこちらです。