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活動レポート

2015年2月

2015年2月28

東京 両国 回向院様で講演をさせていただきました。

本日の講演は「浜通り、避難区域」を中心としたお話と「福島第一原発の視察の報告」をさせていただきました。

予定の2時間を大幅に越えて、長時間に渡る講演になりました。
現地の方の思いを伝えるには、それでも時間は足りません。
それだけの問題は起きています。
風化という言葉が早すぎる現状と、まだ始まりに過ぎない廃炉のお話は、開場全体を暗くするものでしたが、それが浜通りの現実で、そして現在です。
私のお願いは「思いを馳せてください」ということ、そして「問題は抱えつつもそこで復興に取り組み方には敬意を持っていただきたい」ということです。
敬意は相手を正しく知った先にあります。
批判すべき問題と、行っている尊さは冷静に分ける必要があります。
その時、冷静さに必要なのが主観を除いた正しい情報を得ることだと思います。

今日の講演では、メディアの方もいらっしゃいました。
メディアもお仕事です。個人の方の考えとは別にして受けの良い報道せざるをえない現状は理解することが出来ます。ただその時、現地の方の思いを汲むことが出来ればより良い報道になると思います。
お客様として訪れた、メディアの方が講演後、素直に「肝に命じます」と言っていただけたことは嬉しいことです。

顔を付き合わせ、通じた際には人は理解し合えると思いました。
今回お越し頂いたお客様も、福島県の浜通りについて理解し合えた(共有)できたと思います。
東京電力の信頼の回復は難しい状況です。その難しさはお互いに顔が見えない現状、関係性が原因となっているのは事実です。
寄り添うには、お互いをいかに理解するかが必要で、理解するには顔が見える関係性が必要だと、つくづく思います。
信頼関係が構築されない状況は相互に良いことはありません。

3日間連続の講演を終え、つかの間の休息になります。
現在、浜通りに起きている課題はより実感し解決に必要なことも見えてきました。
3月からはまた新しいことにチャレンジしようと思います。

震災から4年たった、5年目の節目と言われることに違和感を覚えながら、それは数字上のこと、まだまだ渦中、やらなければならないことは山積です。

自分で収まりがつく範疇で、やれることを実践していきたいと思います。
東京電力在職時代から、頭について離れない言葉
「自ら考え、実践する」それを今、本当にやれていると思っています。
そしてその結果を現地で苦しまれている方々へお返しすることが出来るようにならなければと思います。

2015年2月27

原発対話の会さん主催の講演会を行いました。
第一部は
避難生活をされている方々の避難元が今どういう状況にあるのか
避難生活をされている方々が抱えている問題
第二部は
福島第一原発を視察した気づきを
講演させていただきました。
講演するということは代弁する立場とも言えます。
今日は言葉足らずのところがあり、講演後の懇談会を注意をいただきました。

改善しなくてはいけないと反省するばかりです。
2時間30分にわたる講演ですが、この時間で伝えられることの限界を感じました。
今の浜通りの実情を言葉で伝えるには足りません。
でも聞かれる方にとっては、長い時間です。
簡単に説明すると、配慮に欠けます。
配慮すると長時間へ

このバランスを取るには、聞いて頂けた方のアドバイスはとても参考になります。
明日も同じ内容での講演になります。
今日の反省を活かしていきたいと思います。

2015年2月26

公益社団法人 福島原発行動隊様向けの講演を行いました。
先日から報道されている「福島第一原発2号機の雨水が外洋へ流出していた事が公表されていなかった、対策も打たれていなかった」問題についても、お話させていただきました。

福島県には「廃炉安全監視協議会」という組織があります、専門委員15名、県から5名、関係市町村から13名の計33名で構成されます。
実際に現地調査を行い、東京電力、国に対して申し入れを行います。
今回の問題は大きな問題として扱う必要があります。
まず情報公開基準はどこまでの範囲で扱うのか。これを議論すべきです。

港湾、および外洋のモニタリングで変動がないから公表基準に達していないという事は、放射能不安を抱える民間の方には通らない道理です。
例えば、放射能流出に対しては放射能濃度、環境への程度の度合いに関係なく公表とするといった基準に変えるべきと言えます。
そして、今まで第三者機関が現地調査をしても知りえることが出来ない。実際は福島第一原発の中身について監視を行うことが出来ていないことも同時に取り上げるべきです。

公表に値しないと自己判断した東京電力
現地調査で問題を発見、改善要望を行えない「廃炉安全監視協議会」
改善を要求したが、民間に公表せず改善結果を確認しなかった「原子力規制委員会」
それぞれが、民間の方の思いを鑑み、制度や仕組みを変えて二度目が無い様対応いただきたいと思います。

今回の問題はそれぞれが民間不在の中で、知識格差と放射能に対する危機感の麻痺で起きた問題だと思います。

私が民間と東京電力を繋ぎたい理由は、お互いを尊重し共通の復興への目的を共有することで、情報の透明性並び、課題の抽出と改善を進めていくことを始めたいからです。

2015年2月25

2月16日に行った「福島第一原子力発電所の視察」について、Huffpostで記事を書きました。
ご覧いただければと思います。

記事はLinkIconこちらをクリック願います。
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2015年2月23

福島第一原発で働く方々(協力企業社員、東京電力社員)を応援なさってくれる方は沢山いらっしゃいます。
でも公にすることは中々出来ません。
でもAFWと同じで、私達に変り大変な仕事をなさっている方々を応援することは当たり前とする方がいます。
私の方でも、何回もご紹介させて頂いている「イラストレーター茶畑(ちゃばた)和也」さんです。
現地で働く方々にこそ、知っていただきたいと思います。
3月14日には、茶畑さんの個展の場でお話をさせていただきます。
福島に、被災地に、働く方々に、思いを馳せていただけることに感謝申し上げます。

2015年2月19

3月21日「デモクラTV」さんにゲストとしてお呼び頂けることになりました。
AFWとしてTV出演することになります。
当日、ご担当されるジャーナリストの方や、社会学者の方などと福島県浜通りについて議論させていただきます。

30分から40分ほどお時間を頂けるとのことです。

やや緊張しますが、TVですが普段の活動の意義や作業員の方の実情など、私にとって身近な議論で参加させていただくので気が楽でいます。
デモクラTV様、貴重な機会をいただきありがとうございます。

2015年2月14

ようやく1年ほどに渡り取り組んできたプロジェクトが始動することになりました。
私が活動の拠点を福島県双葉郡広野町に定めたのには大きな理由があります。
それは、廃炉作業の最前線の町であり、かつ旧避難区域の町だからです。
避難解除になった町は今後も、廃炉作業に取り組む方々の拠点としての役目を負います。それは確定事項です。ですから40年以上同じ地域に住む方として共生を考えた町を作りあげなくてはいけません。
広野町のように一度避難区域になった町は住民帰還は想像の通り、数割しか戻りません。それも比較的高齢者よりになります。
そういった原発事故後新たな社会課題が起きることが容易に想像できる状態になった町を救えないのなら、今後避難解除が見込まれる地域に未来はありません。
私が浪江町の人間ながら広野町に拘るのはそういった思いがあるからです。
そして原発事故被害において、浪江だ、双葉だ、広野だといった各町で復興を考えることがナンセンスだともいえます。
せめて、小さな単位でも双葉郡で未来を考えなければいけません。
今回始めるプロジェクトは、広野町上浅見川箒平地区にて里山再生を行います。
今日、正式に地区の町民の方と、プロジェクトメンバーとの顔合わせ兼始めるにあたり同意を得ることが出来ました。
25世帯しかない地区で現在4世帯しか住まわれていません。
40年ほど時が進んでいない。そんな風景が残っています。
地区には自販機もなければ、商店もありません。
あるのは自然と農業と里山文化です。
古民家と呼ばれる、茅葺にトタンを被せた立派はお宅を借りる予定でいます。
そこから、様々な農業体験やバイオマス事業への挑戦など、夢を持てる取り組みを進めていきます。
写真はお借りする予定のおうちを見させてもらっているところです。
皆が笑顔で、これから始まることに期待をよせています。
まずはやる場所、そして始まることのご報告をさせていただきます。
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2015年2月11

アメリカ・ミシガン州にいらっしゃいます。
椎木透子監督が作られた映画「Threshold: Whispers of Fukushima」の紹介記事をhuffpostにて書かせていただきました。

記事内容は写真をクリック願います。

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2015年2月10

朝日新聞デジタルの記者の方とお話をしてきました。
福島県が抱える問題を取り上げる時、福島県の広大さがどうしても障害になります。
例えば皆さんがお住みの地域で、50km、100kmと直線で離れた地域はどちらになりますか?
他県に渡る方もいると思います。
例えば、東京に住む方が千葉県のことを語れるかと言えば、なかなか難しいですよね。
私達福島県民はまさにそれです。
私もとても福島県浜通りの双葉郡、いわき市のことは語れます。ですが阿武隈高地を越えた福島市や郡山市、奥羽山脈を越えた会津地方などは詳しいことは分かりません。
取材される記者の方に、この広大な福島を題材にするに膨大な知識を要求すること自体がナンセンスだと感じています。
私は福島第一原発という大きな課題を切り口に、その周辺地域の今後のあり方をお話することしか出来ません。
福島第一原発の状況は「社会課題」であり、そこで働く方の問題は「地域課題」と上手く説明できるようになりたいと思います。
自分の活動の在り方も見つめなおさないといけない
色々考えさせていただく話合いになりました。

2015年2月1

Huffington postさんが「福島第一原発の視察」を行うことの意義等を記事にしてくださいました。
AFWの活動の一端です。一読していただければ幸いです。

詳細はこちらから

2015年2月1

1月30日
栃木県からお客様を向かえ、いわき市から南相馬市までガイドを行ってきました。
関東から東北全体に及ぶ、大雪の天気の中のご案内になりましたが、避難区域の実情や除染の状況、双葉郡の立地、町ごとの特徴、文化遺産の喪失、インフラなどご案内をさせて頂きました。
栃木県でも放射能問題は今も根強く残っていることも教えていただきました。
各地に作られる焼却炉についても意見交換をさせていただきました。
私は東京電力時代、発電所内にある焼却炉の保全を担当していました。
その経験、知識は全国で始まっている放射能廃棄物を燃やすため、続々と建設される焼却炉について一般以上のアドバイスを行えます。
今回のお客様には県会議員の方もご一緒でした。
通常の活動とは少し離れますが、国会議員の方よりご連絡をいただき焼却炉を安全に運営していくためのレポートを作りお渡しすることになりました。
私は放射能に対する危機意識が薄れていくことに問題を感じています。
放射能が生み出す、風評や実害に対して私達がすべきは問題を直視し改善に取り組むことと思います。
とてもナーバスな問題ですから、しかるべき機関や行政と慎重に取り組んでいかなければなりません。
ガイドにより、大きな機会をいただくことになりました。
また、県外から問題を認識するため公務ではなく個人として視察にこられた姿勢に敬意を覚えます。
放射能問題を語る方がどんどん社会から拒絶される風潮は私は認められません。
誤った風評を防ぐためにも「向き合い改善すること」が重要であると思います。

2015年2月1

ちゃくちゃくとプロジェクトが進行中です。
株式会社限界集落というのがあるそうですが、こちらは「原発事故被災地域」+「超限界集落」という中で、地域を後生に農業や自然をそのままに残していく取り組みを進めています。
住民の方の「このまま手を打たずこの地域を失いたくない」という気持ちと「震災から学び、温故の基、農業や自然、歴史を後生に繋げたい」東京の方々の思いを結び、ちゃくちゃくと進めています。
私の立場はパイプ役です。
今日は地区の区長さんや、古民家を貸していただける方へのご挨拶と同意、協力してくださる地権者の方と話し合いをしてきました。
当然、私一人で交渉は困難です。
ですが、私を繋げてくれるために住民の方が同行してくださいました。
活動を始めたころは、門前払いも当たり前でしたが今は心強い仲間も出来、スムーズに事が進むようになりました。
公に出来る状況になりましたら、皆様へ報告したいと思います。
福島県双葉郡に希望と楽しみを生み出せるものになります。
それも住民の方が望む形でです。
1年以上かかって「一歩」を進むことができそうです。